Friday, September 30, 2005

love, yet...

失意のどん底、おふくろにしがみ付いて泣いた。
情けない自分に何も云わず、ただしっかりと抱きしめてくれた。
こんなに親の愛を感じたのは初めてだった。
「誰にでも生涯に1度ぐらい、悲しい別れはあるものなのよ...」
そう云われたのは5年前。

映画を観て思い出した、自分にも過去があることを。

その出来事から遡る事6年前、思いを寄せていた人がこの世を去った。
突然だったので訳が解らなかった。 つい2日前に会ったばかりなのに..
でも彼女の寝顔を見た時、一瞬で現実に引きよせられた。

これ程の悲しみは経験した事が無かった。
止まること無く溢れ出る涙。
人の身体とは凄く、どこから出てくるのかも解らない程だった。

それから、その後観た不思議な夢...


夜中家の電話が鳴っている。
誰もでない、仕方が無いから受話器を取った。
「もしもし、ユウ... 」
直ぐ目が覚めた、驚くぐらい冷静だった。
誰の声かも理解できた、もちろん夢だという事も。
それは、亡くなる2日前に後で会おうと云って別れた後の続きだった。
現実は約束の時間に現れず、夜中3時頃電話が鳴ったが、うとうとしていたので電話を取らなかった。
夢はその続きだった。
たまらなく悲しかった。 なぜあの時... と自分を悔んだ。

日に日に悲しみは大きくなっていく。
そして、また夢を観た。

目の前には果てしなく続く、赤いカーペットの廊下。
左側には廊下と部屋を仕切る淡い色のふすまが、ひざの高さから永遠と続いている。
僕はただ真直ぐに歩いている。 聴こえて来るのは老若男女の話し声や笑い声。 すごい大勢の人達が宴会をしているのだろう。
不思議だった...
歩いても歩いても終りが見えない廊下だったし、話し声や笑い声も途切れなかった。
どれ位歩いただろう、何故か僕はここだと思った。
そしてふすまをゆっくり開けると、目の前に彼女が座っている。
少しばかりの距離はあったが、すぐにわかった。
彼女は僕が来るのを知っていたのだろう、驚く顔すらしなかった。
あれだけ騒がしかったのに、誰一人話をせず僕を見ている。
すると、間をおいて彼女が僕に微笑みかけた。

そこで目が覚めた。
なぜか悲しくなかった。それどころか、安堵した。

あれから11年、彼女は一度たりとも僕の夢には現れてこない。


イダキは相対するものの中間に属し、その架け橋をする役目があるとアボリジニは云う。

地球と宇宙の間に存在し、それを繋いでいる。
生と死の間に属し、それを結び付けている。
もちろん、男と女の間にも...

霊妙な音色と、自然の神秘。

2 Comments:

Anonymous said...

僕の場合、物理現象が毎年同じ時期に起こった
。たぶん、彼女が遊びに来ていたのだと思う。
その度、話し掛けていた。

他人が見たら独り言を言っているので
おかしい人に見えたろう。

今頃、どこかでにぎやかに楽しんでいる事でしょう。


いつかどこかでまた会えたなら。。。。

yu said...

遠い昔の思い出ですなぁ~。
遠い遠い、昔の..