

アニキとカール in ルンビニ
「天涯孤独」
正にその言葉が当てはまる江戸のアニキとの出逢いは、ネパールからインドのボーダーを越えるために立ち寄ろうとしていた仏陀の生誕地〝ルンビニ〟へ向かうバスだった。
不思議とその時、僕達2人しか日本人は居ていない様に思えたのに、そのバスにアニキは同乗していた。
日本人同士が旅先で出逢い、仲間になってつるみ行動する様が大嫌いだった。
だからいつも僕は気の知れる相方1人か、もしくは単独で行動をしていた。
だけど不思議な事にこの時、アニキに加えヒッピーな英国紳士のカールと4人で聖地〝ルンビニ〟からインドのボーダーを越へるなんて、今思っても何かの因果だった様にしか思えない。
それ程、凸凹な4人がルンビニの夕刻のバス停に同時に降り立ったのは、何かの間違いだった様に感じる。
ふと周りを見てもインド人、もしくはネパール人で無い感じの風貌をしたのは僕達4人だけ。
自然と宿の在るメイン・ストリートへ向かっていた。
またどこへお前は行きたいかと問われたら、間違いなく〝ルンビニ〟答えるだろう。
それぐらい6年前のルンビニは何も無く、平和でしつこくない村だった。
この時、宿は3件のみ。
笑えるのは、3件も在るのだから別の宿に行けば良いのに、アニキとカールは僕達と同じ宿の裏庭のテントにシェアをして泊まっていた事。
いいおっさん同士がさっき出逢ったのに一緒に1つのテント暮らし...
英語ダメなアニキ、ニホンゴ駄目なカール。
何で一緒に寝たの??
他にも宿在ったじゃん??
うそうそ冗談。
テントしか無いって云われて、
「2人で泊まれば安く上がるし、シェアもエーやん」
なんてけし掛けたのは、俺やったっけ??
本音を云えば、何か楽しそうな事が起きるようなそんな感じだったので、あの時一緒に朝晩を共に出来たのはホントに良い想い出になっている。
朝起きてボンして、昼どこかの畑でボンして、夜は飯食ってボンして、寝る前に又4人でボンして...
hey!! おにー...
最高に楽しかったよね~。
また行こうや!! 4人が居た〝聖地ルンビニ〟へ。
そんな愛すべき江戸のアニキと、英国紳士のカールにこの曲を贈ります。
今、流している曲
A Good Man Is Hard To Find / Tom Waits
つづく...